床暖房へリフォーム!電気式と温水式ならどちらがよいのか

公開日:2023/12/15  最終更新日:2023/11/01

床暖房

冬の寒さは誰にとってもつらいものです。しかし、エアコンや石油ストーブの使用は乾燥や火災が心配になります。寒い冬に安心して部屋を暖めたい人は、ぜひ床暖房へのリフォームを検討してみてください。今回は電気式と温水式の床暖房の違いやそれぞれのメリット・デメリットを紹介するので、床暖房に興味がある人はぜひ最後までご覧ください。

床暖房の「電気式」と「温水式」とは

床下に熱電源を設置し、足元から部屋を暖める床暖房が近年人気を集めています。暖かな空気は上昇していく性質をもつので、床暖房であれば効率的に部屋を暖められるでしょう。また、火を使用しない床暖房は火災の心配もありません。

エアコンのように部屋が乾燥することもなくなります。暖房器自体が床下に収納されている電気式床暖房であれば、部屋も広く使えます。ちなみに、床暖房には「電気式」と「温水式」の2種類があります。それぞれの違いをしっかりと理解しましょう。

電気式

電熱線を床下に設置することで床を暖める電気式の床暖房には、3つの種類があります。ヒーター自体の温度に反応して床を温めるPTCヒーター式は、過剰な温度上昇を防ぐことが可能です。夜間に貯めた電力を日中に使用する蓄熱式であれば、光熱費の節約にもつながるでしょう。

3つのなかで最も多くの家庭で使われているのが電熱線ヒーター式の床暖房です。電熱線ヒーター式であれば、PTCヒーター式や蓄電式の床暖房より安価な価格で設置できます。床下にパネルを敷き詰めるだけなので、工事も数日で終わります。

電熱線ヒーター式の床暖房の価格は、一畳当たり約6〜9万円だと考えておきましょう。また、電気式床暖房には一部分だけを温める機能が搭載されています。ペットを飼っている人や、家族が少ない人にも電気式の床暖房がおすすめです。

温水式

床下に設置した温水パネルを使用し、作りだしたお湯を循環させて床を暖めるのが温水式の床暖房です。温水式の床暖房を使用するには、給湯器の設置も必要になります。電気を熱源とする「電気床暖房」はエコキュート、ガスを使用する「ガス床暖房」はエコジョーズを使用すると覚えておきましょう。

エコキュートとエコジョーズについても解説します。エコキュートは電気料金の安い深夜の電力を使用してお湯をつくります。お湯を溜めておけるので、災害時にも安心です。しかしながら必要なときにお湯が足りなくなる可能性もあります。

空気の熱を使用して水を温めるエコキュートはヒートポンプが必要なため、ある程度の設置スペースも必要です。一方、排気熱とガスを使用してお湯を作る給湯器がエコジョーズです。エコジョーズは一瞬でお湯が沸かせるので、使いたいときにすぐ使用できます。

エコキュートと違い、お湯の量が不足することもありません。設置スペースもエコキュートの1/10ほどで済みます。それぞれの設置費用はエコキュートの場合約45〜85万円、エコジョーズの場合約25〜40万円です。温水式の床暖房の設置費用は、電気式より高くなります。温水式床暖房の1畳当たりの価格は約8〜10万円だと考えておきましょう。

それぞれのメリット・デメリット

次に、電気式床暖房と温水式床暖房それぞれのメリット・デメリットを解説します。

電気式床暖房

電気式床暖房のメリットは、何といっても初期費用の安さです。電熱線ヒーターの床暖房であれば、6畳の部屋であれば約40〜55万円で設置できます。また、暖めたい部分だけをピンポイントで温められるので、無駄な電気も使用しません。

しかし、電気式床暖房は多くの電気を使用するため、電気代が高くなります。多くの部屋で使用したり、1日中使用したりすればどんどん電気代が値上がりしてしまうでしょう。

温水式床暖房

温水式床暖房は初期費用がかかりますが、年間の運用コストは安くなります。夜間のうちにお湯を作る電気式の床暖房であれば、大幅な光熱費の節約もできるでしょう。さまざまな種類の熱伝導を使用する温水式床暖房は、効率的に部屋全体を暖められます。

また、電気料金は夜間の方がお得ですが、ガス式の床暖房であれば使用する時間を気にすることもありません。その一方、立ち上がりが遅い温水式床暖房は部屋が暖まるまでに時間がかかることがあります。すぐに部屋を暖めたい人は、ホットダッシュ機能が付いたガス式の床暖房がおすすめです。

最終的にどちらを選ぶべきか

初期費用を抑えたい人は、電気式の床暖房を選択しましょう。ただし、運用コストが温水式より高くなるため、部屋や時間をくぎって使用するのがおすすめです。電気代を抑えたい人は、温度が自動で調節されるPTCヒーター式や、夜間のうちに電力を蓄えておく蓄電式の床暖房を選択するのもおすすめです。

一方、温水式の床暖房は、オール電化の家庭に適しています。オール電化向けのプランを使用すれば、光熱費も大幅に抑えられるでしょう。床暖房を多くの部屋に取り入れたい人にも、光熱費が抑えられる温水式の床暖房がおすすめです。

まとめ

床下に暖房器具を設置して部屋全体を暖める床暖房であれば、安心安全に部屋の温度が保てます。床暖房を活用するためにも、電気式床暖房と温水式床暖房の違いをしっかりと理解するようにしてください。なるべくお金をかけずに床暖房を導入したい人は電気式の床暖房、運用コストを抑えたい人は温水式の床暖房がおすすめです。自分たちのライフスタイルに合った床暖房を設置し、快適な冬の生活を手に入れましょう。

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