リフォームとリノベーションには違いがある?特徴やメリット・デメリットを解説

公開日:2024/03/15  最終更新日:2024/04/22
リフォームのきっかけ

住まいを新しくするための選択肢として「リフォーム」と「リノベーション」があります。しかし、これらの言葉が混同されることも少なくありません。実は、それぞれが持つ意味や取り組む内容、さらに目的や範囲にも大きな違いが存在します。この記事では、それらの違いや特徴、メリット・デメリットについて詳しく解説していきます。

リフォームとリノベーションの特徴と違い

住まいの改修や更新を検討する際、よく耳にするのがリフォームとリノベーションという言葉です。これらの意味や違い、特徴を正確に理解することは、最適な住まいの改善を行う判断材料になります。

リフォームとリノベーションの特徴

リフォームは、文字通り「形を再び整える」という意味です。具体的には、経年劣化やダメージを受けた建物を、元の新築時の状態、あるいはそれに近い状態に戻す工事のことを指します。リフォームは基本的に部分的、または表層的な工事が主であり、住宅の基本構造には大きく手を加えないのが一般的です。

一方、リノベーションは、より大規模な工事を伴う改修を意味します。この言葉は「新しくする」という意味をもち、既存の住宅に新しい価値や機能を加えることを目的としています。たとえば、古い間取りを現代のライフスタイルに合わせて変更したり、耐震強度を高めるための工事を実施するのがリノベーションの特徴です。

リフォームとリノベーションの主な違い

リフォームは「修復」、リノベーションは「再生・進化」というのが大きな違いです。リフォームは老朽化した部分を主に修復・更新するのに対し、リノベーションは住宅全体の価値を向上させるための大掛かりな改修を行うことが多いです。

具体的に考えると、リフォームはたとえば、古びたキッチンやバスルームの交換、フローリングの張り替えなどが主な内容です。リノベーションでは、部屋数の増減や水まわりの設備の移動など、大規模な間取り変更や、建物をほぼスケルトン状態にしてからの再構築が行われることが多いです。

リフォームとリノベーションのメリット・デメリット

リフォームとリノベーションという選択は、単なる住まいの改善を超え、生活スタイルや価値観の変化を映し出すものとなっています。それぞれのメリットやデメリットには、どのようなものがあるのでしょうか。

リフォームのメリット・デメリット

工事費用を抑えやすい点は、リフォームを選ぶ大きな動機となっています。また、工事期間が短いため、生活の中断を最小限に抑えられます。施工後のイメージもしやすく、計画を立てやすいという利点も持っています。しかしデメリットとして、デザイン性に制限があるという点が考えられます。

既存の構造やレイアウトをベースにするため、大きな変更は難しい場合が多いです。また、大掛かりな構造変更をしない限り、住宅の基本的な性能の向上は期待しにくいです。さらに、工事後にすぐにメンテナンスが必要になることも考慮する必要があります。

リノベーションのメリット・デメリット

リノベーションのメリットとして、生活スタイルに合わせて自由に設計できる点があげられます。また、物件の選択肢が豊富であるため、希望するエリアや価格帯での選択がしやすくなります。この点は新築にはないメリットといえるでしょう。

一方でデメリットとして、工事が完了するまでの時間が長くなることがあげられます。これは、大規模な工事や設計変更が発生することがあるためです。

また、築古の中古物件の場合、耐久性に問題があることが懸念されます。そして、リノベーション専用のローンを利用する場合、金利が高くなることがあるため、しっかりと事前に調査することが必要です。

リフォームとリノベーションのコストと工事期間

住まいのリフォームやリノベーションは、家族の成長やライフスタイルの変化、さらには住宅の老朽化など、さまざまな要因から考えられるものです。そして、工事内容から費用も大きく異なります。

リフォームは、一般的には水回りの設備の交換や内装の張り替えなど、既存の住まいの一部を改修・修繕する工事です。費用はどの箇所を工事するか、どの程度の材料や設備を選ぶかによって変わります。

たとえば、トイレやキッチン、浴室の設備交換は比較的コストがかかる部分となりますが、壁紙の張り替えや照明器具の取り替えなどは、それよりも低コストで済む場合が多いです。また、工事期間が短いというのもリフォームの最大の魅力です。

リノベーションは、住宅の基本的な構造から間取りの変更、スケルトンリフォームなど、大掛かりな工事が行われるケースが多いです。このため費用は、選択するグレードや物件の面積、さらには変更する内容によって大きく変わることが指摘されています。高級な材料を選び、特別なデザインや機能を取り入れる場合には、数百万円から数千万円となることも珍しくありません。

また、リノベーションには、既存の住宅をほぼ取り壊し、新しい住宅を建てるような大規模なものから、部屋の間取りを変える程度のものまで、さまざまな規模のものがあります。そのため、工事期間も、内容によって大きく変わることが考えられます。

まとめ

リフォームは、経年劣化した部分を修復・更新し、住宅を元の輝きに戻すことを意味します。一方で、リノベーションは再生・進化の考えのもと、住宅全体に新しい価値や機能を付加することを目的とします。これらの選択は、単に住まいの美観を更新するだけでなく、生活スタイルや価値観の変化を具現化するものです。また、ふたつの手段には、予算や工事の期間、さらには希望する住まいのイメージや将来的なライフプランなど、多くの要因が絡み合います。リフォームもリノベーションも、私たちの生活をより快適に、そして豊かにするための大切な手段です。適切な選択をすることで、心地よい住空間を実現でき、日々の生活をより良いものにしてくれるでしょう。

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